使われないと機能が低下する――とあった生理学研究所の発表だが、「機能が低下する」とはどういう事だろうか。例えば私の今の耳の状態だが、聴力検査の結果では両耳共におよそ70~75dB程度でほぼ同等だ。しかし、語音聴力検査では圧倒的に右耳のみ悪い結果が出てしまう。確か20%もなかっただろうか。オーディオグラム上では左右同等であるのに対して聞き取りについてはバラつきがあるこの結果は、一つの手法では把握しきれない聴力の複雑さを物語っている。
聞こえの内容をざっくり分類すると、「音量再現」と「音質再現」とに分類されると思うが、感音性難聴の場合、この「音質再現」の箇所に問題があり、良く聞き取れない。だがこの、デシベルには影響しない「音質再現」はリハビリ可能なのでは、と淡いながらも期待を寄せている。
先日の記事を見て以来、私はある事を行っている。
聞こえの悪い方の耳(私の場合右耳)のみで音楽を聞き、日常会話もこなすことだ。
記事の中では突発性難聴が発症した直後に毎日6時間程度、健康な耳をふさぎ、悪化した耳のみにクラシック音楽を聞かせ続けた――とある。私の場合「発症直後」とは行かず既に1年以上経過してしまったのだが、この生理学研究所のQAを見てみたところ、下記の様なQAがあった。
Q.過去に突発性難聴を発症したことのある人にも効果がありますか?
A.今回の研究の対象者は突発性難聴発症直後の患者さんを対象にしたものですので、以前発症された方に対しての治療方法ではございません。しかしながら、難聴が長期に渡る患者さんの苦痛を少しでも和らげることが出来るように、今後も研究を重ねていきたいと考えておりますので、研究の進展をしばらく見守っていただければ幸いです。
といった様に「研究を重ねていきたい」とあり、発症直後でないと効果が無いとは書かれてない。これは希望が持てるんじゃないかと。
しかもこの手法は誰でも簡単に出来る手法であり、専門の医療機関に通う必要も無いので、やらない手は無い。
そんなわけで、オーティコンのストリーマーもある事だし、悪化した耳のみでしばらく音楽を聞き続け、妻と会話してみる事を始めてみた。
※当記事を読んでマネされる方は自己責任でお願いします。