愛は地球を救う――をテーマに毎年開催される24時間テレビ、北斗ママのゴールシーンのみしか見なかったので、内容について語る資格も無いが語りたくなったので語る。
番宣で度々宮川大輔氏が義足の少女と一緒に屋久島に挑む――とやらを流していたので、今年も相変わらずたっぷりお涙頂戴編成だったことだろう――違ったらごめんなさい。その少女が自身を障害者として認識しているかどうか、などの問題もあると思うのだが、製作者も視聴者も間違いなく少女の事を障害者としてくくり、この様な形で障害者を前面に押し出し「障害者でもすごい頑張っているんだ。障害者を理解してください」とアピールしていらっしゃる事に私はいつも疑問を感じる。
障害者は決して特別な者ではない。そこに居て、今日たまたますれ違った人と何ら変わる所も無いのだ。
それは「無関心」ではなく「認知」だ。
明らかに体力的に劣る小柄の人を大柄の人が助けるシーン、風邪気味の人を気遣うシーン、母が子供の手を引くシーン。その中に障害者をサポートするシーンが入って然るべきなのだ。そのシーンは取り立てて特別なシーンではない――そういった世界を目指すべきであるが、この番組がやろうとしている事は、「障害者を特別扱いしよう」といった事である。
もちろんこの番組で取り扱っている事はそういった障害についてのみでは無く、「貧困」「戦争」「孤児」といった社会的な暗部についてもスポットを当てていらっしゃる事と思うが、それこそが、正に当番組のメインであって然るべきだ。
この時期になると、「またまた憐憫の眼差しを向けられるのか――」と悲しい気分になる。
とは言っても、何もしないよりは立派だ。